ビオトープ

ビオトープはドイツ語でBIO(生物)+TOP(場所)という意味で、生物空間とも訳されます。(正確にはビオガーデンと称すようです。) 

ビオトープの様子

古江台中学校のビオトープは、中庭のとある一角にあります。ビオトープ池の周囲をせせらぎのような小さな流れが巡り、年間を通じると30種近い野鳥たちが訪れ、水浴びの場になっています。池には、吹田くわいなども繁茂し、アサザの可憐な花もみられます。水面を泳ぐメダカ、水底を泳ぐ川えび、運が良ければ水草の間を泳ぐフナやカワムツ、オイカワなどもみることができます。また、トンボなども飛来し里山ののどかな風景を彷彿とさせてくれます。

制作の過程

古江台中学校では、2004年度より総合的な学習の時間に「環境」をテーマにした取り組みの一環として、社団法人大阪自然環境保全協会の方の協力を得ながらビオトープ作りを行い、2005年に完成しました。制作の様子を別添の制作の様子で紹介していますのでご覧ください。
 ビオトープを作るきっかけは、次のようなことからでした。

  • 古中の周辺は住宅地でかつてのような田んぼがないから
  • トンボが卵を埋める場所がプールぐらいしかないから
  • 古中に池を作ろうという意見があったから

ビオトープの活用

ビオトープ完成後は、「総合的な学習の時間」を利用して、1年生の生徒たちを中心に「環境」をテーマにビオトープを教材とした授業が行われています。また、平成20年(2008年)度までの5年間は生徒たちが創ったビオトープを存続・定着させることを目的として「ビオトープクラブ」が設置され、ビオトープの維持管理、古中周辺の自然調べをしながら環境への理解を深める取り組みを進めてきました。

成果と今後の取り組み

平成18年(2006年)には地域やPTAの協力により、ビオトープの水循環の電源として太陽光発電システムの整備、これらの環境教育の取り組みが評価され、平成19年(2007年)度には「全国学校ビオトープ・コンクール」(主宰:財団法人日本生態系協会)において「銀賞」を受賞しました。平成20年(2008年)度からは緑のカーテンの取り組みを実施、今後とも環境教育への地道な取り組みを進めていきたいと思います。

制作の様子

ここでは、ビオトープ制作の様子を紹介します。

①穴を掘る
  • 白線で池の形を書いて、浅い所や深い所を調節しながら掘っていきました。
②防水シートをかぶせる
  • また、毛布を下に敷いてシートが破れないようにしました。
③池の形を整える
  • 池の周りの防水シートを切り取り周りの土を使い形を整えました。
④水路作り
  • 池の水に流れがないと水は汚くなるので水路をつくり、流れを作り出します。
 
⑤ポンプの設置と水張り
  • ポンプを設置して水の浄化を行い橋もかけました。
 
⑥ついに完成
  • 池に水を張り、水生昆虫や魚を入れ、ビオトープは完成しました。また、水路に水を流すと、土も流出してしまうので砂利を水路に入れました。

 

水生植物

ここでは、古中ビオトープに生息する水生植物を紹介します。(解説参考:Wikipedia


オオカナダモ
トチカガミ科 オオカナダモ属
 
南アメリカ原産 長いものでは1mを超えるものもある。
花は3弁の花をもつ。悪条件にも耐えやすい。

セリ
セリ科セリ属

セリ科の多年草。春の七草の一つでもあり、独特の
香りを持つ。高さは30cmほど。
花が咲くのは7月から8月。ただし一つ一つの花は
小さい。

ヨシ
イネ科ヨシ属

アシとも。主に河川の下流域や汽水域上部、干潟の
陸側に広い茂みを作る。その茂みは動物のすみかなど
としても利用される。

           

アサザ
ミツガシワ科アサザ属

花びらは5つあり、おしべは5本ある。また、スイレンに
似た葉が水面に浮く。

イグサ
イグサ科イグサ属
 イグサ科の代表的な植物。別名トシンソウ。湿地や浅
い水中に生え、泥に根を下ろす。花は多数咲くが緑色で
目立たない。畳の表面を作るのに使用され、熊本県など
で栽培されている。夏の季語でもある。

 

飛来したトンボ

 ここでは、古中ビオトープに飛来したトンボを紹介します。
                    (解説参考:wikipediaなど)

イトトンボ
トンボ目イトトンボ亜目の昆虫の総称

頭部が左右に幅広く、複眼が小さい。腹部が細長い円筒形をしているので、小さいものでは、名の通り糸くずのように見える。
あまり水辺を離れず、水辺の草の間で緩やかに低く飛ぶものが多い。

チョウトンボ
トンボ目トンボ科チョウトンボ属
  翅(羽)は青紫色で、付け根より先端部にかけて強
 い金属光沢がある。腹部は細くて短く、20㎝から25
 ㎝。6月から9月にかけて、日本では本州、四国、九州
 の平地から丘陵地の緑豊かな池沼でみられる。

        

カトリヤンマ
トンボ目トンボ亜目ヤンマ科
  胸部は緑色で、腹部は細く、また黒っぽく腰のあたり
が細っぽいトンボ。平地や低い山地の池や水田でみられ、夕方にかけて活動する。

ギンヤンマ
ヤンマ科ギンヤンマ属
  日本中に広く分布しており、ヤンマ類ではよく見られる種類である。大型のトンボで、頭部と胸部が黄緑色である。昼間に水域の上空で飛び回る。飛行能力は   高く、高速でとび、ホバリングも可能。